犠牲獣と馬

日本の古墳時代の遺構からその時代に動物を生贄にした習慣があったことが知られている。その中で最も良く出土する動物は馬である(網野善彦・森浩一対談「馬・船・常民」)。
この生贄の習慣が動物埴輪に替わっても最も多い動物は馬である。このことはこの時代にあって最も身近で、最も有用な動物は馬であって、それを生贄として神々に捧げることによって神々からの恩恵を最大限えようとしたことによるとおもわれる。
時代が下るが、神社に馬を奉納する習慣が起こる。これはこの古墳時代の習慣を引き継いだものかもしれない。僕の住む仙台の大崎八幡宮には神馬を飼っていた建物が遺っている。柱に馬が咬んだ歯の痕が残っている。
神社に良く奉納する絵馬もこの流れにあるものにちがいない。そう言えば、大崎八幡宮には大きな石に線描画された絵馬がある。写真を載せておく。

 

大崎八幡宮絵馬
大崎八幡宮絵馬

 

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