ウマはホース(21):アイリッシュ・ドラフト

今回はアイルランドの馬であるアイリッシュ・ドラフト(Irish Draft)である。画像はここ。

アイルランドの重量馬、「田舎の馬」はアイルランドの小農家であらゆる作業に使われていた。速くはないが騎乗できる馬であり、クロスカントリーで遭遇する厄介な障害物を切り抜ける能力を身につけてきた。サラブレッドとの交配で世界最強のクロスカントリー・ホース、Irish hunterとなった。またこの交配で品評会や主たる乗馬分野で成功を納める馬となった。

12世紀になって在来種のサイズはフランスやフランドルの大型の馬の影響で増加した。体形はその後にスペイン馬の影響で改良された。アイルランドの石灰岩の牧草地と温暖な気候がこの品種の骨格や資質に貢献している。

アイリッシュ・ドラフトは穏やかな気質を持った生まれながらジャンパー競技選手であり、すごく手の掛からない馬である。

ウマはホース(20):クリーブランド・ベイ

英国の最後の馬としてクリーブランド・ベイ(Cleveland Bay)を取り上げる。画像はここ

クリーブランド・ベイは英国の最古で最も純粋な固有種であり、18、19世紀にはヨーロッパ中の馬たちの改良のために用いされた。大英帝国では300年以上も宮廷御用達の栄誉を享受していた。純粋種の牝馬が不足していることから英国のRare Breeds Trust協会はクリーブランド・ベイの状況を「深刻」と認定した。

この品種は中世において北イングランド、クリーブランドの行商人(chapman)たちによって運搬用の馬として使われていた鹿毛の馬たちから進化した(それ故それらの馬はChapman horseと呼ばれている)。17世紀にスペイン馬の影響があったことを別にすると、この馬は外部からの影響を受けていない。この結果は馬車牽引用の強力で、酷い沼地の作業や過酷な条件で多くの人を運ぶことができる馬を実現した。

この品種は長寿で、顕著に優性遺伝で、大きさ、骨格、体型の強靭さを伝えており、サラブレッドの交配ではジャンプの能力を常に示している。この馬は馬車牽引用の堂々たる馬であり、宮廷厩舎のようなところで飼育されている。

 

 

 

ウマはホース(19):ハクニー

今回取り上げる馬はこれも英国のハクニー(Hackney)。画像はここ

現生のハクニーは国際的な馬車競技で優秀な成績を得ているが、最も見栄えのする催馬車用の馬である。この馬は有名なノーフォークやヨークシャー・ロードスターから派生した英国固有の品種であり、アメリカ、南アフリカ、オーストラリアはもとより全ヨーロッパ中に輸出されている。1886年の創設されたハクニー・ホース協会(Hackney Horse Society)に因る最初の文字を大文字にしたハクニー(Hackney)の名前の由来は疑問のままである。これは「駄馬」や「去勢馬」を表すフランス語のhaqueneeによるのかもしれない。小文字で始まるハクニーは中年以上の乗用馬を表現するとき用いられる。

ノーフォークやヨークシャー・ロードスターは馬車用の馬と同様に騎乗用の馬としても用いられ、重い荷重で26-27km/hという速度で長距離を走ることができた。この品種の主な特徴は華麗な高く流れるような脚の運びにある。この協会の標準仕様によれば、「最高の状態では、無理なく、自動的に、きびきびした….」

 

馬に関する格言(4)

  • 天国に吹く風は馬の両耳の間のぬける風。

    アラビアの諺

  • 馬に代わる内部エンジンの代替は人類の進歩における輝かしい出来事だ。

    Winston Churchill

  • 国民として本について何をしたいか?公立であれ私立であれ図書館で過ごす時間は馬と過ごす時間と比較したらどの位だとお思いですか?

    John Ruskin

  • そして神は南風を腕一杯捕まえ、それに息を吹き掛け馬を創った。….そなたは翼が無くとも空を飛び、武器が無くとも勝利する。

    ベドウィンの神話

馬に関する格言(3)

  • 馬の背で過ごす時間は人生の無駄にはならない。

    Winston Churchill

  • 馬を見ればその人がわかる。

    読み人しらず

  • 馬は神からの贈り物。

    アラビアの諺

  • 神は私が馬のいない天国に向うことを禁じられた。

    R.B.Cunninghame Graham

馬に関する格言(2)

  • 私は馬の胴体の前後を常に言い当てることができるが、それ以外は私の馬術で非凡なものは何もない。

    Mark Twain

  • 一頭の馬はその乗り手たちより価値がある。

    スペインの諺

  • 馬に乗ることは大空を翔ることである。

    読み人しらず

  • 願望が馬ならこじきも馬に乗れる。

    英国の諺

馬に関する格言

馬に関する格言をいくつか。

      • 馬と詩人は養わなければならない。しかし与えすぎはよくない。

        シャルル九世

      • 一頭の馬が教えるほどに乗馬を教えることは誰もできない。

      C.S. Lewis

      • 人の内面に訴える何かが馬の外面にある。

      Winston Churchill

       

つがる市の「馬市祭り」と「馬ねぶた」

今朝の東北地方のニュースでつがる市で行われた「馬市祭り」と「馬ねぶた」が取り上げられていた。

つがる市のホームページの説明によれば、

明治36年より木造(きづくり)地区で始まった馬のせり市は大変な賑わいで、東北三大馬市に数えられるほど有名でした。しかし、近代化の波で農業の機械化が進むにつれて農耕馬が減少し、馬市は次第に衰退していきます。そこで昭和50年、馬にちなんだ祭り行事として「馬市まつり」が始まりました。

馬市まつりは8月下旬に3日間(今年は8月23日(金)~25日(日))開催され、よさこいや上原げんと杯のど自慢大会など多彩な催しで賑わいます。最終日には、趣向を凝らしたパフォーマンスや仮装をしながら馬ねぶたをひいて木造中心商店街を練り歩く「馬ねぶたパレード」が行われます。

ウマはホース(17):カマルグ

今回のウマはフランスのウマである。その名もカマルグ(Camargue)。画像はここ

「海の白馬」の名称を持つカマルグ馬は南フランスのローヌ川の三角洲にいる固有種である。半野生(Manade)のこの種は塩分を含んだ風(mistral)が支配する湿地という環境の野生で数千年の間生息したと同じような姿で現在の生息している。カマルグ馬はカマルグ・カーボーイ(gardian)によって騎乗され、カマルグに生息する野生の黒ウシの管理には不可欠である。

カマルグ馬は19世紀のその生き残りがソルトレで発見された先史時代のウマの後裔であるかもしれない。確かに、このウマは紀元前約15,000年のラスコーの壁画に画かれているウマに似ている。この固有種はムーア人の侵入によって北アフリカからもたらされたバーブ種の影響を受けていると断言できる。その後はこの半野生(Manade)地は外からの影響を受けなくしているのでこの地域の隔離は確実なものとなっている。

模範的な体型とは言い難いが、この品種は強靭で耐久力がある。信じ難いほど逞しく生育の遅れたアシの湿原をエサに生命を維持できる。動きは独特である。常歩、駈歩、襲歩は自由闊達であるが、速歩はぎこちないので滅多に使わない。

 

ウマはホース(16):リピッツァナー

今回はウィーンのスペイン乗馬学校で有名なリピッツァナー(Lipizzaner)を取り上げる。画像はここ

スペイン乗馬学校で有名なリピッツァナーはオーストリアのグラーツの近くにあるピーバー繁殖牧場で育てられている。この品種はハンガリー、ルーマニア、チェコ、そしてスロベニアで精力的に生産されている。ヨーロッパにほかの地域でも数は少ないが生産されている。

リピッツァナーはスロベニアのリピカにある繁殖牧場から名前が由来しているスペイン馬の後裔である。この牧場はオーストリア大公、カール二世が9頭の牡馬と24の牝馬をイベリア半島から導入した1580年に創設された。彼はグラーツの公爵牧場やウィーンに宮廷牧場を見栄えのする葦毛の馬でいっぱいにしたかった。「スペイン」馬に由来するスペイン乗馬学校は貴族ための訓練のため1572年に創設された。冬宮にある現在の乗馬学校は1735年に完成した。

リピッツァナーの体型は多目的に有用なコブのそれである。今日ではリピッツァナーは騎乗馬と同様に引き馬としも有用されている。ハンガリーで生産されている種は優秀な馬車馬で、サラブレッドの影響はあり動きは多様で自由度が大きなものになっている。この馬は長寿で、乗馬学校の馬たちは二十歳を過ぎても難しい演技をこなすことができる。